時のめぐり合わせで、ふたたびお店を持つことになりました。
新しい場所は、神楽坂の細い路地裏の2階の小さなスペースです。
都心にお店を持つことは、考えたこともなかったのですが、この物件を訪ねて、細い路地を曲がり、初めて建物の前に立った時に、なんとも言えない気持ちになって、これはまたとないご縁だと感じました。
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5月の中頃にインターネットラジオを聞いていると、BLUE BOTTLE COFFEEの創業者のインタビューの話題になりました。
「すべてはテンポラリー。だからこそチャレンジできる。決断できる。」
この言葉が、稲妻のように光って、私の中に飛び込んできました。
インタビューは英語だったため、どういう文脈で語られたのかは分からないのですが、社会の中で、自分の人生の中で、すべては一時的なもの、そう思ったらいろんなことができるんだと、私にとっては大きな気付きでした。
不動産情報を見るのが好きなので、探すともなくネットで見ていたのですが、この神楽坂の物件に出会ったのは、その2ヵ月後のことです。
内見の時には、2009年の開店時からお世話になっている刺繍作家のTETOTE・藤武美輪さんに同行してもらいました。こういうことをお願いするのがとても苦手なのですが、恥ずかしがらずに手を伸ばしてやってみようと思って動いた、はじめの一歩でした。
年齢的には遅いスタートですが、私にできるだけのことをやってみます。
「年齢は記号のようなもの」これは書店 青と夜ノ空の店主の中村さんから、春のイベントの打ち合わせの時に聞いた印象的な言葉です。
3年間やってみて、立ち行かなければ、その時は風呂敷を畳んで、またオンラインショップに戻ればよいと思っています。それは恥ずかしいことではないと。もちろんやるからには、10年15年と元気にお店を続けたい。機嫌よく仕事をしていきたいです。
手持ちの什器を運び入れて事務所の引越しをしました。
これから少し改装をして、11月にオープンの予定です。
■百草の庭 gallery shop
東京都新宿区横寺町30
神楽坂茶ノ木テラス202号室
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(東西線神楽坂駅1a出口から徒歩3分)